それ、うまいのか?

... 記憶の残滓

「“文学少女”と死にたがりの道化」

こっちも読み終わりました。

文章もこなれているし、イラストもかわいいし、出だしからすんなり読めました。
「ラノベの命は文章のスピード感」という意味でも、納得。
「ひどぉ────い」とか「きゃうんっ!」とか、(電車の中で開くには)微妙にエロい挿絵があったりして、「ラノベだなあ」と思いつつ。

というか、油断してました。
先の経験を踏まえて、自分なりのライトノベルモードに切り替えて読んでたということあるかもしれません。
○○は、すぐに分かりましたし、少し身構えながら、読んだんですけどねえ。
# 中身に触れずに、うまく表現できません ><


野村美月 - Wikipedia によれば、

ファミ通文庫の賞にデビュー作を応募したのは、「少年向けのレーベルなら逆にかわいい女の子をいくらでも書ける」と思ったからだそうである。

本のあとがきでは、

次のシリーズは、これまでと違う傾向のものをということで、担当さんとあれこれ話し合って、執筆いたしました。とにかくシリアスなお話でゆきましょうと言い合っていて、...

それで、あれ。正直、うへぇ、って感じ(褒めてます)。

こっちも、二巻目を買っても良いなあ。いや、次が気になる。とても、気になる。
琴吹ななせが、どうなっていくのか、とっても気になる!


“文学少女”シリーズ - Wikipedia



予期せず、対照的なのを続けて読んだので、その比較。
というか、Wikipedia の以下の記載が、そのまま文章に出ているという感じだと思った。

14歳のころから小説を書き始め、16歳のころから文学賞に応募し始める。山内進『北の十字軍』や ジャン ファヴィエ『金と香辛料』、阿部謹也『ドイツ中世後期の世界』、同『中世の星の下で』等に触発され、立教大学に通う傍らで『狼と香辛料』の執筆を始める。
  (省略)
自分が読むのは主に漫画で、小説はあまり読まない。

支倉凍砂 - Wikipedia ─ 「狼と香辛料」

氷室冴子新井素子の小説、『赤毛のアン』『若草物語』などの児童文学に強い影響を受け、少女小説的な作風の作品を得意とする。

野村美月 - Wikipedia ─ 「“文学少女”と死にたがりの道化」

かたやデビュー作で、イラストもちょっと、というのはあるにしても、文章力の差は大きい。



@2012-9-30
さっき、愚者と巡礼者を買ってきた。

ちなみに作者は、外伝も含むこのシリーズについて、刊行された順番で読んでいくことを強く推奨している。

“文学少女”シリーズ - Wikipedia

って書いてあったから、どうするかな……